特別企画
BITTERSWEET FOOLS の感想 (2001.09.25 更新)
ゲームをオールクリア(全話、album、memories をコンプリート)した後の感想です。
個人的な偏見が多分に含まれていて、美少女ゲームに対して冷静な分析とか、こだわりとか、そう言うのを求める人には無意味な感想かも知れません。
って、予防線張りまくりですなぁ。おおらかに行きましょう。
「ネタバレ」を多分に含んでいます。ゲームをクリアしていない人は、ご注意下さい。
そのうち、各話毎の感想も付け加えたいなぁ。自己満足自己満足♪
- はじめに
- もともとこのゲームは、私の好きな絵描きさんである相田裕さんが原画を描いたり、製作に関わっていると言うことで、興味を持ったのです。
相田さんの絵のゲームと言うと、もう一つあるのですが、それは忘れたい過去だそうで(笑)。買いそびれた私としては、現在中古屋に行くたびに探しているのですが……。
そんな訳で、コミケで話などを聞いたり、ミニ設定資料集を買ったりして、発売日を待ちに待っていました。
……なんて言いつつ、ゲームを始めて3日目に、南の旅へ行ってしまい、5日くらいゲームを放置していましたが。
6回くらい第一話からプレイし直していますが、3回目のプレイ以降は分岐が見つからなくて、かなりスキップ機能を多用したので、総プレイ時間はそれほど極端に長くはない感じでした。
ちなみに、私は「Getchu.com」の通販で、初回版を買ったのですが、特典のテレカは「ティ&レーニエ」でした。
絵について
- 基本的に、相田さんの絵がゲーム購入目的の50%近くを占めているので、それに基づいた感想です。
立ち絵の色塗りは、相田さんの描く絵に合った塗り方をしていると思います。セル塗りは似合わないと思うし。落ち着いた雰囲気にちょうど良いです。
ただ、女の子の頬から顎に掛けてのラインが、おそらく人によって好みの分かれるところだと思う。私は余り好きなタイプではないかなー。逆に、横顔や真正面の絵はかなり好きー。
衣装については文句無し。エロゲーなのに、女の子のズボン着用率や、ロングスカート率が高いのが、服にこだわっている証拠でしょう(笑)
レーニエの服のデザインは、一番この作品の雰囲気を表していると思う。
あと、そうそう。オルミナと出会い頭にぶつかったとき、パンチラじゃない絵だったのを見て、逆にほくそ笑みました。
背景について
- かなり書き込んであると思います。綺麗。
下から仰ぎ見たような背景が多いので、無理矢理っぽい建物もあるけど。
ただ、骨董品屋の店先の背景だけが、まるで実写にフィルターを掛けただけに見えますけど、かなり他と比べて浮いていると思いました。実際の所、どうなんでしょう?
ストーリーについて
- アイデアてんこもり。
全20話もあるので、中にはそれ一つでは物足りない話とか、他の話とのバランスが悪いのもあるけど。
第一話、第九話、第十話、第十一話が単品でも楽しめる短編だと思う。
好きで言えば、女の子達がわいわいと料理する第十三話、「物語は必然である」を一番感じた第十七話かな。まぁ、私が「レプレ萌え」だからかも知れないけど。
連作短編と言う形式と、小説では特に目新しくない技法である視点変更は、沢山エロゲーをやってない私なのではっきり言えませんけど、戸惑う人も多かったように思う。ネットで感想を漁ると実際、視点変更は分かり辛いという声をいくつか見かけたし。
小説なら一行空白が有ったり、記号が入っていたりして、話の節目が分かりやすいのだけど、いざビジュアルノベルでそれに類する事をやろうとする場合、白フェード、黒フェードでは画面演出と混同してしまって判断付きづらいのだと思われます。
じゃあ、どうすれば分かりやすくゲーム中に視点変更を表現できるか?
……誰か良い方法考えてくれないかなぁ。
システムについて
- メッセージスキップがちょっと遅い。CTRLを押したら、怒濤のスピードでスキップされていくゲームが昔有ったったけど、それくらいとは言わないまでも、私のように選択肢を選ぶのか下手な人間が、五回・六回と繰り返し第一話からやり直すので、もう少し早いほうが嬉しいです。
バグ多いみたいだけど、パッチが出るのは早いので……。一応目をつぶる。
各話の最初でセーブしているだけだったためか、バージョンアップしてもデータは流用できたのでホッとした。
800×600のゲーム画面と言うのは、時代の流れかなぁ。
一枚絵がより綺麗で嬉しいけど、通常の時に、いささか画面上部の空白感を感じてしまう。
だから、絶対にこのサイズが必要……と言う必然を感じはしなかったので、惜しい。
音楽について
- 一番判断難しいです。音楽は特に爪の先程の知識もないので。
バーの音楽っぽいのとか、好き。全体にそつなくまとまっていて、落ち着いた雰囲気。BGMとしても部屋で聴いてます。
あ、でも出来れば、トロイメライとかヘンデルの三番とかは、その音楽が流れて欲しかったかも。
OP・EDの歌は、歌い手さんの声が甲高い気がした。もっと抑えた感じの声の方が……。って、どうしてもI've曲のエフェクト掛けまくり声と比べてしまうので、アレだけど。<アレで言明を避けた。
それでも、OP曲はよく頭の中でリピートしまくっていたので、サブリミナル効果は有り(笑)。
その他細かいこと
- エンディングの立ち絵が一人ずつ出てくるところは、絵を拡大なんかせずに、そのまま表示させた方がマシだと思った。拡大されたドッドの目立つ絵は興ざめですから。
そのエンディングで、ティとレーニエとフランチェスカが走っている絵が右から流れるけど、4番目に足の先っぽだけが見えているのは、一体誰なんですか?
靴の感じからすると、レプレっぽいけど。(もしかして、まだ何か、そのエンディング絵を見るための隠されたルートがあるのかしらん?)
と思ったら、単純にスペック不足で処理落ちして意図したところまでスクロールが間に合わなかっただけのようです(笑)
ミニ設定資料集ですが、フランチェスカのページにあるのは、ティがベッドで寝ている絵ですね。
総括・お勧め度は?
- で、どうよ? と言われたら、ひいき目を差し引いて、「小説好きなら多分買ってもオッケー」と答える。
ボロボロと泣かせようと言う意図はあまりなくて、実際にクライマックスでも涙を流しながらプレイ……って雰囲気でもなかった。
それは多分、意図的に「プレイヤー=ゲームの主人公」と言う形式を排除しているからだと思う。男のキャラに「目隠し(笑)」キャラはいないしね。
そのため、主人公(て言うか、一応二人ほど主人公扱いはいるけど、その視点でのみ話が進むわけでもない)に共感して話を楽しむタイプの人にはあまり向かないと思う。
傍観者というか、鑑賞者。観客として作品を楽しむ事を要求される形式です。
私は、好きだけどねー。こういうタイプ。
お約束の、キャラ萌えランキング
- どんなゲームでも、私はこれをやってますので。て事で、女の子キャラの私的萌えランク。
レプレ > ティ > フランチェスカ > ソリノ > フォリフェ > シエナ > オルミナ > ユーン > キリエ > レーニエ
な、なんつーか、下位三人って……。私を悪人呼ばわりしないでね。
レプレは最高。黒髪で長髪でナイフ使いで乙女でウサギちゃん♪
ティはベタと言えばベタだけど、アランに負け負けな所が可愛くて好きやし。
フランチェスカは、第十九話「瞳から落ちるもの」で、くぃ〜ってなった。
ソリノは、一人蚊帳の外でしたが、考え込む立ち絵の可愛さに敬意を込めて。
フォリフェは、最後まで見付けられなかった第七話での活躍と、生きる姿勢に。
シエナは損な役回り。もう少し掘り下げてほしかった。妹の話は蛇足になるかも知れないので、パレルモとの話でさ。
オルミナはまぁ普通。すまん。
ユーンは悪くないけど、他のキャラとの相対で。
キリエは……ねぇ。悲しいかな、出番少ないし。「ツグナヒ(BLUE GALE)」の奈々だね(笑)
レーニエ……悪い娘じゃないんだけど、ランク付けすると、相対的にこんなに下に。嫌いじゃないんだよ。一応ヒロインなのにね。
- 蛇足・百合度はあるか?
- えー、「百合なページ」なんぞを作っている者としまして、これも評価しておかなくてはならないでしょう。
そんなわけで、百合的にはどうか?
ゲーム開始当初では、フランチェスカがレーニエに対して百合かとも思ったけど、最終的には違うですね。
妄想的には、「シエナとレーニエ」「フォリフェとユーン」「ソリノとレプレ」「ソリノとオルミナ」「オルミナとレーニエ」あたりが候補にあがりますね。<勝手にあげるな!
シエナは妹の面影を追い掛けて、レーニエと。
フォリフェはユーンの良きお姉さん。
レプレは、平穏なソリノに対する憧れ。
オルミナは、何故だかソリノだけにはスリを知られたくないと言う気持ちから。
……って、全ぶダメ人間の戯言ですけどね。
ただ、オルミナとレーニエは、どんな生活をしていたのか、妄想してみると面白いかも。結果としてオルミナが物語を書くに至った過程とかね。
と、話は横道にスレましたけど……
結局、百合的にどうかと言えば、百合度は低いです……。しくしく。
「BITTERSWEET FOOLS」は、minoriの製品です。
Return